ようやく2013年初更新。
しばらく続いている仕事のごたごたで悩みは深くなる一方。どこで道を間違えたのでしょうか。
山口瞳は文庫で50冊程度持っているのですが単行本で『男性自身』シリーズを見つけて思わず入手。やはり値段が100円を切ると重複しているとかもう読まないかもとかのためらいがなくなるから危険です。家人には「すぐ処分するから」と言い訳したものの久々に読むと止まらず1週間で読み終えそれでもまだ物足りず本棚の奥から文庫を引っ張り出してこればいいのに今日また1冊買ってしまいました。
永井荷風と同じように自らを「老い」に見立てている山口がこの連載を始めたときの年齢が今の自分より若いというのはどういうことでしょう。年下の上司と二人きりの時に「俺もさあ、いろいろあったんだよ」的な話をされているようなかつてはなかったこそばゆさを感じなきゃいけないのでしょうか。サラリーマンの皮をかぶってみたり居住している国立住民との付合いをやたらと書いてみたりと一歩間違えればあざといと思われかねない危ない橋ばかり渡るために「老い」の見立ては絶対に欠かせないものだったのかもしれません。これが若さを売りにしたら反感ばかり買ったでしょう。

山口瞳を含めて2013年はこんな感じで本を買い始めました。
菊地成孔『歌舞伎町のミッドナイト・フットボール小学館文庫 『服は何故音楽を必要とするのか?』河出文庫
法月綸太郎『犯罪ホロスコープ? 三人の女神の問題』カッパ・ノベルス
宇佐美承『さよなら日本 絵本作家・八島太郎と光子の亡命』晶文社
佐藤優『母なる海から日本を読み解く』新潮文庫
茂木大輔『オケマン大都市交響詩』中公文庫
福田和也『人でなし稼業』新潮文庫
出久根達郎『人さまの迷惑』講談社文庫
池内紀『二列目の人生 隠れた異才たち』晶文社
加藤一雄『雪月花の近代』京都新聞社
山口瞳『男性自身』『ポケットの穴』『旧友再会』『父のステッキ』『天下の美女』『変奇館の春』『隠居志願』『人生仮免許』『展覧会の絵』『卑怯者の弁』『禁酒時代』『私の根本思想』新潮社.

今年も岐阜の古本屋はもちろんのこと京都の善行堂や古本祭りにできる限り顔を出そうと思います。更新もできる限りしますので少数の読者の皆様、適当に立ち寄ってください。