清原和博は映画『ナチュラル』を見たことがあるか

往年のスラッガー覚醒剤での逮捕を聞いてからロバート・レッドフォード主演の映画『ナチュラル』が無性に見たくなる今日この頃です。いろいろあってデビューの遅れたオールドルーキーがホームランを打ってナイター照明の下ゆっくりと塁間を走る主人公は本当に美しく夢のような場面でした。沢木耕太郎のエッセイにもこの映画を見てプロ入りの決意を母親に語ったスーパースターを父親に持つ二世選手のことが書かれていましたね。このエピソードだけでその選手がどれだけ不肖の息子だ、客寄せパンダだ、大嫌いな巨人の選手になったといわれても応援したものでした。
そして清原和博は果たしてこの映画を見たことがあるのでしょうか。もう遅すぎるかもしれませんがぜひ見てほしいものです。
1988年の日本シリーズ第一戦でナゴヤ球場レフトスタンド最上段から、さらに上を夜空に消える打球を見上げたことのある元野球少年としてはどこかまた、いつかまたスタジアムで彼の姿を見られることを願ってやみません。

未読の本がずいぶんたまっているので買う本は控えめです。
広瀬千香『山中共古ノート1』青燈社
一冊だけ。
善行堂で勧められた『阿佐ヶ谷貧乏物語』がひどく面白かったのでそこに出てくる登場人物の一人である江口榛一を描いた吉田時善『地の塩の人』が積読のままだったのをようやくページを広げる気になりました。どちらにも出てくる梅崎春生の口と性格の悪さについ魅かれてしまいました。次は梅崎関連の本を探そうかな。