星と図書館

岡崎武志さんの『ご家庭にあった本』を読んで石田五郎『天文台日記』が読みたくなったので岐阜県図書館へ。他にも数冊めぼしいものを見つけるといそいそとカウンターで手続きをすませ足早に館外へ。図書館というところがどうにも馴染めずあまり長いこと滞在できない体質なのです。昔はさほどでもなかったのですが高校生くらいから急激に居心地悪く感じるようになりました。「読みたい本のほとんどが閉架で貸出請求が面倒」、「貸出期限がある」、「机で自習している人たちの邪魔するなオーラが嫌」、「置いてある本が自分のものにできない」、「タバコを吸うのにいちいち外に出なくてはいけない」という甚だ自分勝手かつ図書館のなんたるかを理解していない理由なのですがとにかく長居は無用というか無理。敬して遠ざけるを旨とし生活していますが本屋に見当たりそうもない、または金銭的に購入不可能等の理由により年に数回利用しています。
ちなみに『天文台日記』以外に借りた本は高山宏『新人文感覚1風神の袋』羽鳥書店加藤百合『大正の夢の設計家 西村伊作文化学院』朝日選書です。高山宏のこの本は競馬で当てない限り買えそうもない値段。羽鳥書店ファンとしては申し訳ない気持ちです。
で、『天文台日記』。プラネタリウムすら幼稚園の卒園旅行で行ったきりという天体オンチですが、それぞれが「自分の星」と一人で向き合うという天文学者たちの生活がうらやましく感じます。観測するときの注意事項を標語にしたような「イロハガルタ」もありがちな失敗を元にしているだけあってなんだか微笑ましい。5月21日に金環日食もあることだしもう少し星の本を読みたくなりました。

四日市彦根の「ブ」で買った本たち。
入江相政『宮中侍従物語』角川文庫
宇野千代『私のお化粧人生史』中公文庫
大槻ケンヂ『のほほん人間革命』角川文庫
黒川創『かもめの日』新潮社
佐藤優国家の罠新潮文庫
中川一政『モンマルトルの空の月』中公文庫