梅の香りに誘われて

地震津波の余波は岐阜にまで届いています。東北の山中にあったはずの商品がなぜか港に保管されていて全て所在不明。都市の復旧に必要な資材だっただけに残念でなりません。しかし落ち込んでいる暇はありません。今すぐは無理にしても災害から生き残った人たちが生活を取り戻せるそのとき役に立てるよう用意はしなければいけません。

そんな状況も全くわかっていなかった週末、京都大阪へ遊びに行きました。
12日、京都ではいつもながらの銀閣寺近くにある古書店善行堂で古本ソムリエの異名をもつ店主と古本談義。岡崎武志さんもこられる予定だったそうですが地震のせいで一日延期に。地震当日に移動していた荻原魚雷さんはミュージシャン兼作家の東賢次郎と一緒に顔を出されました。魚雷さんは昨年の叡電のイベントでお会いて以来、相変わらず穏やかな方でした。
13日は万博公園で梅まつりと民博のウメサオタダオ展を。梅の香りにジョウビタキメジロもやってきていました。通っていた高校が桜ではなく梅を紋章にしていたおかげかやたらとサクラを持ち上げる現代の風潮に若干不満を持っているのですが皆さんはどうお考えですか?本当に別れや旅立ちの季節に咲いているのはサクラではなくウメだろうとサクラ絡みの歌を聴くたびにツッコミを入れています。
民博は子供のころ読んだ曽野綾子の太郎物語の影響で大好きです。進学する時も人類学や民族学を学ぶか文学を専攻するか悩みました。

黒川創『きれいな風貌 西村伊作伝』新潮社
山本善行『古本のことしか頭になかった』大散歩通信社
梅棹忠夫 知的先覚者の軌跡」国立民族学博物館
関口良雄さんを憶う」夏葉社
「レポ」2