ご近所さんぽ

引越しして三か月、自分にとっては生まれ育った場所でも家人にとっては全くなじみがない場所なので少し歩いてみることにしました。まずは小学校へ。ここはいざという時の避難先にもなるはずなので位置は覚えておいてもらわないと。あと選挙にも来ますかね。グラウンドでは少年野球の練習が。自分もいやというほどやっていました。自分たちの時につけられた校舎前のネットが懐かしい。このネットに直接打球を届かせたこともありました。ただし数は少ないですが。敷地一回りして中山道切通陣屋跡へ。切通というと鎌倉みたいに岩や山を削って間に道を作ったもののはずなのにこんな平地になぜこんな地名なんだろうとずっと疑問に思っていたのですが由来を書いた看板がありました。曰く「境川に滞留水を落としていた」とあるのですがそんなに落差があった時代があったとは到底思えません。いつの時代か大がかりな土木工事をして平にしたのでしょうか。どなたかご教授いただきたいものです。昔の境川木曽川の本流だったそうなので現在の姿からは想像のつかない規模だったはずですが。
切通陣屋はかつての長森城とも言われています。ここは渋谷金王丸が地頭のとき築城とありますが、この人確かブラタモリの渋谷の回で登場していたような。東京の渋谷にゆかりの人がここを治めていたとは不思議。源氏の名門土岐氏の本拠地だったこともあるようですが今となってはただの住宅地。こんなところを選んだのもおそらく川の水運を利用するためだったと思うのですが肝心の境川が現在のような姿になってしまっていてはこれも想像ほぼ不可能。でその母なる大河の成れの果ての境川沿いを散策。清流とはいいがたいのですがカワセミが魚くわえていました。こいつ意外と人の近くに生息しているので見つけてもありがたみが薄れています。
二時間ほどあるいて家人の万歩計は8500歩。


杏『杏のふむふむ』ちくま文庫
岡崎武志『気まぐれ古本さんぽ』工作舎
小山力也『古本屋ツアー・イン・ジャパンそれから』原書房、『古本屋ツアー・イン・首都圏沿線』本の雑誌社
紀田順一郎『世界の書物』朝日文庫
中山茂『一戸直蔵』リブロポート
野尻抱影『星の神話・伝説』講談社学術文庫
森鷗外『椋鳥通信』(下)岩波文庫
湯浅常山『常山紀談』(上・下)岩波文庫