うろ覚え

間が空きすぎてもはや何を買っていたか正確に思い出せないのですがこんなものでしょうか。また思い出したら書き足します。

荻原魚雷『書生の処世』本の雑誌社
久保田二郎『ニューヨーク大散歩』新潮文庫
黒田三郎『小さなユリと』夏葉社
橋口幸子『いちべついらい』夏葉社
田村隆一『対談集泉を求めて』毎日新聞社
富士正晴『せいてはならん』朝日新聞社
久生十蘭『新説・鉄仮面』桃源社
古沢和宏『痕跡本の世界』ちくま文庫
古山高麗雄『片乞い紀行』文藝春秋
野呂邦暢古本屋写真集』盛林堂書房
武藤康史『旧制中学入試問題集』ちくま文庫
吉田健一『私の古生物誌』ちくま文庫
吉村昭『蟹の縦ばい』中公文庫、『高熱隧道』新潮文庫
淀川長治『シネマパラダイス1』集英社文庫
森鷗外『椋鳥通信』(上)(中)岩波文庫
吉田時善『地の塩の人 江口榛一私抄』新潮社
吉田健一『瓦礫の中』中公文庫
来栖三郎『泡沫の三十五年』中公文庫
森銑三『偉人暦続編(上・下)中公文庫
和田洋一『わたしの始末書』日本基督教団
松村久『六時閉店』マツノ書店
長谷川修『近江志賀京』六興出版
山田稔『天野さんの傘』編集工房ノア
古山高麗雄『風景のない旅』文藝春秋点鬼簿講談社
高木貞治『近世数学史談』岩波文庫
同志社編『新島襄自伝』岩波文庫
惣郷正明『辞書漫歩』朝日新聞社
藤枝静男『悲しいだけ』講談社
黒川創『鷗外と漱石のあいだで』河出書房新社
鹿島茂『パリ・世紀末パノラマ館』『クロワッサンとベレー帽』中公文庫
高橋輝次『書斎の宇宙』ちくま文庫
出久根達郎『万骨伝』ちくま文庫
目黒考二『昭和残影』角川書店
小和田哲男『この一冊で日本の歴史がわかる』三笠書房
石牟礼道子『陽のかなしみ』朝日新聞社
荒俣宏『ブックライフ自由自在』太田出版、『開化異国 助っ人奮戦記』小学館、『陰陽師鬼談』、『ジンクス』角川文庫、『黄金伝説』集英社
グレゴリ青山『ナマの京都』メディアファクトリー
イタロ・カルヴィーノカナリア王子』福音館文庫、『みどりの小鳥』岩波少年文庫
山中共古『砂払(上・下)』岩波文庫
村松友視 山藤章二『私、小市民の味方です』新潮文庫
由水常雄『エミール・ガレ』中公文庫
冨上芳秀『安西冬衛未来社
高橋輝和『シーボルト宇田川榕庵平凡社新書
柴田錬三郎デカダン作家行状記』中公文庫
萱野茂『おれの二風谷』すずさわ書店
佐藤弘人『はだか随筆』中央経済社
川本三郎『都市のキーワード』TBSブリタニカ

善光寺は善光寺でも

慌しくて何も書く暇もないまま怒涛の5月も終了。
義母の納骨やら家人の体調不良などいろいろありました。
あ、そうそう善光寺の御開帳ということで岐阜善光寺と祖父江善光寺には行きました。回向柱に触れてしっかりとパワーアップ……したのだろうか。
それにしてもこの周辺には関善光寺もあり大垣には新善光寺もあったはず。善光寺信仰が強かったかわかりますね。ちなみに本家長野の善光寺は門前まで行ったことがあるのですが境内に入ったことはありません。なぜなんだろう、自分でも不思議。
写真は祖父江善光寺

買った本はかなり少なめ。家にある本ばかり読みなおしていました。富士川英之の『菅茶山』とか中村真一郎の『頼山陽とその時代』をはじめ江戸文人三部作とか。再読のきっかけが何だったのか自分でも覚えていないですが、手間暇かかるこれらの本を次に読み返すのは何年後なのだろうか。

中野重治『藝術に関する走り書き的覚書』岩波文庫
吉田秀和『ヨーロッパの響、ヨーロッパの姿』中公文庫
野呂邦暢野呂邦暢小説集成5』文遊社

午前中、散髪しようといつもの床屋へ行ったら赤青白のくるくるする奴(あとで調べたらサインポールって言うんだ)が止まったまんま。第三日曜は定休日でした。小雨の中出鼻をくじかれてそのあとのスケジュールもなんだか調子が出ませんでした。
それでも今日はハローやながせの一箱古本市の日。時間があまりなかったのでちょこちょこっとしかのぞけませんでしたが本とおなじみの顔に会えて満足。こういうイベントはやっぱりいいなあ。昨年今年と出店できませんでしたが来年こそ都合をつけて出店したい。
今日買ったのは二冊だけですが仕事中などに買ったのも含めて最近の収穫は下記の通り。

植島啓司『男が女になる病気』集英社文庫
片岡義男『文房具を買いに』東京書籍
加藤周一『読書術』岩波現代文庫
後藤明生吉野太夫』ファラオ企画
塩田庄兵衛『河上肇』新日本新
杉本秀太郎『まだら文』新潮社
つのだじろう『ついに霊魂をとらえた』サンデー社
林京子祭りの場 ギャマンビードロ講談社文芸文庫
林望リンボウ先生の閑雅なる休日』集英社文庫
藤井貞和『釋迢空』講談社学術文庫
水上勉『越前記』中公文庫
草野心平詩集』岩波文庫
『橘曙覧全歌集』岩波文庫

特筆すべきはつのだじろうの本でしょうね。昼休みに買った後に「たぶん読まない」とツイッターでつぶやいていたらその直後の営業先で車ぶつけました……これも霊魂のお告げなのでしょうか。そのあととりあえず読むことにしました。「前世の行い」について書かれているのですがアダムとイブの前世は何だったのでしょうかという疑問が、、、こんなこと書いているとまた霊魂のお告げで何か起こるかも?

いつまで続く汚男子生活

卒業式、入試、合格発表と子供の行事が慌しく続き、まだ準備することはたくさんあるもの一息ついたので昨日は京都の善行堂へ。いつもながら本を買いに行っているのか話をしに行っているのかわからない状態になるまでしゃべくりたおしましたがまだ物足りなく感じるのはなぜでしょう。ついてきた家人に「関西のおばちゃん同士の会話」「漫才聞いているみたい」と言われましたが日頃忘れているのに会話の途中からこちらも関西弁が入ってくるからでしょう。話したいことが多すぎて言葉がうまく出てこないときは学生時代の言葉のほうがスムーズに出てくるのです。ネイティブの方から見ればかなりアヤシイ言葉遣いなのですが。「SUMUS」や「BOOK5」の話、それから「ぽかん」の予定なども。あと山田稔さんの話も面白かったな。

本日は子供のための辞書と課題図書を買うために午前中は柳ケ瀬高島屋内自由書房へ。高校では電子辞書が主流なようですがそれでも親の気持ちとしては机の周りに辞書くらい置いておいて欲しいものです。そして三年たったら是非おさがりをいただきたいものです。もしかしたら三年たたないうちにもらえるかもしれませんが(その可能性のほうが高い?)
そのあとは自転車で通学予定のため二人で自転車ルートの確認。西へ行って北へ行くという説明では心配性の本人は納得していなかったのですが実際に行ってみて納得したようです。さらに汚男子からの卒業をめざし棚を購入。しかしものを置くのに一番便利なのは床だと言い張るのでまだ卒業には程遠いでしょう。まずは断捨離と整理整頓から。もっともこれがスタートにしてゴールなのですが。

梅崎春生『幻燈の街』木鶏書房
遠藤寛子『算法少女』ちくま学芸文庫
粕谷一希『二十歳にして心朽ちたり』新潮社
小林信彦『中年探偵団』文春文庫
小西甚一『古文研究法』ちくま学芸文庫
今野真二『超明解!国語辞典』文春新書
杉本秀太郎『音沙汰』朝日新聞社、『ひっつき虫』青草書房、『文学の紋帖』構想社
内藤湖南『日本文化史研究』上下 講談社学術文庫
山田稔『北園町九十三番地』編集工房ノア

『バターはどこへ溶けた』は預言の書だったのか

もはや定例ともなったバター騒動。近所のバローからきれいさっぱり姿を消したために本日は各務原イオンまで出かけましたがこちらもかなり品薄でいつも買っているものは入手できず代わりに小さくカットされたものを購入。これだとまたすぐに探し求めないといけないな。昔『チーズはどこへ消えた』とか『バターはどこへ溶けた』とかいう本が流行った気がしますがあれは預言書だったのでしょうか。もっともチーズ不足という話は聞こえてきませんが。この二冊の本をおちょくったミラノ生まれの中央線沿線住民ダリオ・マリネッティの中の人である岡崎武志さんが古ツアさんと組んで編集した『野呂邦暢古本屋写真集』なるものが盛林堂書房から発売されるそうです。古本屋の写真見て興奮する性癖の方はネット上では一定数確認されておりもちろん自分もその一人。40年位前の野呂がのぞいた古本屋たちの中には現在ではなくなってしまったところも多数あるでしょう。

石沢英太郎『博多歓楽街殺人事件』廣済堂文庫
大岡昇平『レイテ戦記』上中下 中公文庫
折口春洋『鵠が音』中公文庫
小林信彦『つむじ曲りの世界地図』角川文庫
夏堀正元『勲章幻影』中公文庫
平島二郎『世界建築史の旅』中公文庫
シュライエルマッヘル『宗教論』岩波文庫
フォイエルバッハキリスト教の本質』上下 岩波文庫

最近買った本は上記の通り。
石沢英太郎に至ってはもはや何のために集めているのかわからなくなっております。
現在の目から見ると古臭い風俗を題材にしており今でも通用するかといわれるとかなり疑問なのですが、それらの風俗に対してとにかく丁寧に書いていることと九州という地方を舞台にしていることに魅かれているのかな。

修行の果てに

2月も早や一週間終了。その間に懸案だった健康診断をすませました。結果はちょっと後にならないとわかりませんが少なくとも体重が昨年より1キロ減ったのは大収穫です。直前までは昨年の数値を上回っていたのですが数日間食事を減らした効果がありました。これでこの後行われる保健指導という名のしごき(笑)をやり過ごすことができるはずです。きっと。
ちなみに一昨年の診察では体重を大幅に減らしたのに腹回りが変わらないことを医師に訴えたら「修行が足りん!」と一喝されましたが、今年はお腹を触診されて先生が言った一言は「腹筋が……ない」でした。いやいや、いくらメタボでも腹筋はないことはないでしょう。ありますよ多少は。あるはずです。あると思います。おそらく。
で、最近買った本は下記の通り。いつもながら脈絡ありません。

青山光二『われらが風狂の師』上下 新潮社
清岡卓行『太陽に酔う』講談社
富士正晴『乱世人間案内』影書房
同志社編『同志社山脈』晃洋書房
辻邦生 北杜夫『若き日の友情』新潮社
四方田犬彦『ハイスクール・ブッキッシュライフ』講談社

呼吸するように本を読む

あっという間に実家の解体終了。親の仮住まいに顔を出すと何かと雑用を命じられそうなのでなるべく近づかないようにしています。
で、最近買った本。

岡崎武志『読書の腕前』光文社知恵の森文庫
本屋図鑑編集部編『本屋会議』夏葉社
青江舜二郎『狩野亨吉の生涯』中公文庫
橘外男『ある小説家の生涯』中央公論社

岡崎さんの『読書の腕前』以外は徒然舎さんで購入したもの。
『本屋会議』はかつて当たり前のように存在した町の本屋さんが気がつけば見当たらなくなってしまった現状に危機感をもった人々が集まった記録。「ネット販売があれば事足りる」とか「本は地元で買うようにすればいい」とかありきたりな結論を導こうとするのではなくまず現在の町の本屋さんはどうなのか何を考えているのかということから始まり、利用する読者の側からももう一度町の本屋さんとの関係を見直してほしいというお互いの「当たり前」だった部分を洗いなおしてもう一度考えようという進め方をしているように思えます。
呼吸するように本を読む人にはとにかくこの夏葉社さんたちからのメッセージを受け取ってください。そうでない人も是非。
狩野亨吉の本は伝記の対象である狩野本人の事績もさることながら、そこに我を忘れて没入し周囲もほかの伝記者も勇み足で批判をする青江節が楽しい。内藤湖南のときもそうでしたがもう少し冷静になればいいのにと苦笑いしてしまいます。秋田人が秋田人にほれ込むとこうなってしまうのでしょうか。そういえば星亮一の会津肩入れ伝記も同じようなテンションだったな……
しかしまあ京都帝大文科長時代の狩野が苦労したというだけでお公家はんから庶民まで京都人の性格文化全否定は行き過ぎでしょう。ここの文章が一番おもしろかったのですが。
あと個人的には古書収集のところをもっと詳しく書いてほしかった。